ランチを終え、都心の公園をゆっくり歩いていました。
ふとスケジューラを開くと、そこには母の名前がありました。
何の予定だったろうと考え、そして画面を見つめていました。
あぁそうだった!
思い出しました。
ケーキマークが付いて
「母の誕生日」
と書いてありました。
僕は母に電話をかけることにしました。
九州の男は、用もないのに母に電話をすることなんかありません。(※笑1)
人生で初めてのことです。
数回の呼び出し音の後、母は
「どうしたの?何かあったの?」
と、いきなり心配モード全開です。
無理もありません。お天道様高く、皆を平らに等しく照らしている真っ昼間に、往生息子から掛かって来る電話なんて今までいい事はなかったのですから。(※笑2)
「いや、今日誕生日だよね。おめでと。」
母の声が震え始めるのに気付きました。
父と畑仕事をしていたようです。
「今気付いたんで、僕は何も出来んけど、父さんから何か誕生日プレゼントでも買ってもらいなー。」
そう言って手短かに電話を切り、職場に戻りました。